うちの子流~発達障害と生きる

発達障害を持つ子供たちとの日々をつづります。

スポンサードリンク

ディスレクシア・学習障害支援 勉強嫌いは見え方の違いかも?実践的なサポート例をご紹介します!

お子さんの学習につまづきが見られる、もしかしたらお子さんの見え方や認知の仕方が違うのかもしれません。

視力にも知的にも問題がなくても見え方、その認知によって上手に認識できない、全く読めないわけではないのに読みにくい。そういったことから学習に対してやる気や自信を失っているお子さんは数多くいると思われます。

見え方は視力に問題がなければほとんどの方はみんな同じものだと思われている場合が多く、なかなか見え方の違いやその困難に気付いたり理解することは難しいのです。

後ほど具体例を画像でご紹介しますが、視力の問題以外に見え方に困難を抱えている人は、程度も様々でしょうが1割近くいるのではないかと言われています。

その困難が大きい状態はディスレクシア(読み書き困難)と呼ばれています。

ディスレクシアは学習障害(LD)の一種で発達障害のひとつとされています。

診断がつくほどの困難でなくとも困っていることがあれば、工夫で学習に対しての不安を取り除けたり、わかった!を得られることも。

是非、お子さんの学習になにか困りがあるのかもと思われる方に読んでいただきたいと思います。

うちの息子も学習障害の診断がつくほどではありませんが、書くことに多少の困難を抱えています。通常の書く練習から発想を切り替え、別のアプローチをすることで徐々に書けるようになっています。

 

LD(学習障害)は、知的能力に問題がないけれども、読む、書く、計算する、話す、聞く、推論する、などが学習において著しく困難である状態のこと。

学習障害の多くを占めるディスレクシア(読み書き困難)は日本で5%~8%、欧米では10%~15%いるといわれています。

ディスレクシアもおそらく連続体でしょうし、軽微な場合を含めると読み書きに困っている人々がもっといる可能性があります。

今回は、ディスレクシア当事者である方が、同じく読み書きに困難を抱えられたお子さんに対して行っている実際の支援、工夫などを具体例を交えながら、複数回にわたってご紹介したいと思います。

お子さんの読み書き困難に気付いても、実際にどのようにサポートしてよいのかわからない、見え方の違いにはそもそも気付きにくくどのように困っているのかもわからないという方は多いのではないでしょうか。

そういった方々へこんな工夫で乗り切っている、こんな支援があればできるようになったよ!というものを一人でも多くの方へ届けたい。

 頭が悪いんじゃないんだ!
提示の仕方が悪かったんだって、わかった時泣けたよ。
それよ。発達とか、学習障害とか、認めなくていいから、やりにくい時はこのテキスト使ってみて?って。いいたいのよ。
君は出来ないんじゃないよって。

 

そんな当事者さんの想いと手法をお届けできたらと思います。

囲みのある部分はツイッターID @Koukakurouさん(スナック黄ちゃん)に取材した中での言葉を許可を得て引用させていただいています。

ご本人は読み書きに困難をお持ちのために長文にまとめることが難しく、代わりに私がご紹介したいと思います。

自閉症スペクトラムやその他発達障害と同じように、学習障害のお子さんのタイプも様々です。

全ての読み書き困難のお子さんに合う手法ではないかもしれませんが、お子さんの見え方に気付くきっかけや、支援の方法のひとつとして参考にしていただけたらと想います。

 

ディスレクシア(読み書き困難)とは

ディスレクシアがどんなものかに関しては下記リンクに詳しく書かれています。

ディスレクシアとは | NPO EDGE(エッジ)

上記のサイトにはディスレクシアの見え方の一例が載っています。

LD(学習障害) - 特徴 - 発達障害について学ぶ|発達障害・自閉症・ADHD・学習障害などの情報共有サイト - ふぁみえーる

学習障害のチェックリストもあります。しかしこれらに該当するからといって必ずしも学習障害の診断がつくとは限りません。気になる場合は専門医にご相談を。

LD(学習障害) - チェックリスト - 発達障害について学ぶ|発達障害・自閉症・ADHD・学習障害などの情報共有サイト - ふぁみえーる

その他、ディスレクシアの方の見え方の例です。

f:id:nanaio:20150804204242j:plain

f:id:nanaio:20150804204342j:plain

f:id:nanaio:20150804204324j:plain

怠けてなんかない! ディスレクシア~読む書く記憶するのが困難なLDの子どもたち

怠けてなんかない! ディスレクシア~読む書く記憶するのが困難なLDの子どもたち

 

https://twitter.com/Koukakurou/status/628130281896087552

f:id:nanaio:20150804204400j:plain

たんぼの田『白い地の部分が浮かび上がる。目に刺さりそうで怖いよ』

知的な問題はない、全く読めないわけではないので怠けている、やる気の問題などといわれ、見え方に困難があることをなかなか理解してもらえない。

本人も生まれつきそのように見えることで自分でも人とは見え方が違うことには気付かず、自分の努力不足、能力不足だと自信を失い、次第に学ぶこと自体を避けてしまう。

「なんで読めないの?」と言われても、小さな子供がこのような見え方を的確に言語化することなど不可能に近いのではないでしょうか。

そして読める、見える、それが当たり前と思っている人々にとっても理解することが難しいものです。

程度は様々でもこのように見え方に困難を抱える人が1割近くもいるのです。

そして今でもこのような困難を抱えた子供たちが学校でみんなと同じ学習方法の中、辛い思いをしているのです。1クラスに数人はいるということ。

教科書を読むのも、テストを受けるのも、黒板を見るのも、ノートを書くのにも、宿題にも、漢字の学習にも困っているのです。

少しのサポートがあれば、工夫があれば、適した道具を使えば、多くの子供たちと同じように学ぶことが出来る子供たちなのです。

 

宿題サポート例 

ツイッターアカウント、@Koukakurou(スナック黄ちゃん)さんの実践されていらっしゃるサポート例をご紹介します。 

小さければ拡大コピーしたものを一問ずつスペースを空けてノートに貼り付けていらっしゃいます。

文字が小さい、間隔が狭いと文字が動く文字が二重に見えるなどの困難があれば見えにくいのです。

筆算の場合、位の補助線があれば位取りがわかりやすい。

f:id:nanaio:20150804220139j:plain

文章題も一問ずつノートに貼り付けて。

小さな文字も書きにくいので広いスペースがあれば大きな文字で書きやすい。

f:id:nanaio:20150804220215j:plain

一問か二問ずつ、目に入るように、工夫するだけで、逃げ出してた子供が、ニコニコして解けるんだよ。嬉しいじゃん。

この@Koukakurouさんの工夫を参考に同じように宿題に困っていらっしゃるお子さんの保護者の方が実践され、今までつきっきりでがんばっていた宿題が一人でもすいすいこなせるようになった!という声がありました。

桝目の大きなノート。45mmサイズです。

書字の問題は見え方だけでなく手先が不器用、微細運動の問題などでも困難が生じます。

f:id:nanaio:20150804220852j:plain

こちらはビジュアルイーズ方眼という商品で、45mm、22mm、18mmのサイズが売られています。下記サイトにて販売されています。

yougu.nittento.or.jp

普通の方眼ノートを使ってこんな工夫も。

f:id:nanaio:20150804223215j:plain

書くことに困難がある場合、筆記具を持ちやすいものにするのも効果的です。

書きにくいのは手指の微細運動や力が入れにくいなどが原因の場合もあります。

こちらは三角形になっていて持ちやすい鉛筆です。三角鉛筆は6Bなどいろんな濃さがあります。

三菱鉛筆 鉛筆 三角かきかたえんぴつ 黄緑 2B 12本入 K45632B

三菱鉛筆 鉛筆 三角かきかたえんぴつ 黄緑 2B 12本入 K45632B

 

 プニュグリップなど普通の鉛筆につけてもちやすくすることも。

クツワ STAD プニュグリップ RB007

クツワ STAD プニュグリップ RB007

 

 可能であればフェルトペンなど書きやすい筆記具に変えるのもよいですね。

https://twitter.com/Koukakurou/status/627681232755671041

 赤鉛筆で筆算の線の下書き、文章題ではどこにどれを式にすればいいかのサポート矢印が書かれています。

f:id:nanaio:20150804231619j:plain

漢字を書くための補助線

漢字は部首がばらばらに見えたり覚えるため書くために苦労する方は多いそうです。

f:id:nanaio:20150804232717j:plain

こちらは「道村式漢字カード」

視覚に困難を持つお子さんに覚えやすい工夫のされた漢字学習の教材です。

こちらで入手できるようです。

小学校の漢字カード

こちらのカードを開発された方の書籍です。

口で言えれば漢字は書ける! 盲学校から発信した漢字学習法 (教育単行本)

口で言えれば漢字は書ける! 盲学校から発信した漢字学習法 (教育単行本)

 

漢字は書くの、すごく嫌がると思んだよね。聴覚も使って耳から入れるといいかも。
空間認知が弱いと漢字も数字も枠に入りきらない
それも、イライラの元になるからね。

f:id:nanaio:20150806154247j:plain

位取りスケールを使った支援。ケタを迷わず書くことが出来ます。

f:id:nanaio:20150806154414j:plain

計算の手順をわかりやすいしおりに書いていつでも確認できるようにします。

 こちらは隔月発行の雑誌ですが役立つ情報盛りだくさんのようです。

特別支援教育の実践情報 2015年 09月号

特別支援教育の実践情報 2015年 09月号

 

こちらはツイッターID @wasabi0209(アボ子さん)の工夫です。

升目にバツを書くことで文字の形を整えやすく書けるように。

同じくバツを書くことで文字を書きやすくする工夫を使われた実践例。

ツイッターID @ayamemama(あやめ。さん)からツイートをお借りしました。

この工夫はこちらの雑誌を参考にされたそうです。実践障害児教育は毎月発売されています。

実践障害児教育 2015年8月号 [雑誌]

実践障害児教育 2015年8月号 [雑誌]

 

 あやめさんが実践されている様子をブログにまとめていらっしゃいます。

sasaraayame.hatenadiary.com

https://twitter.com/Koukakurou/status/627692101673705472

目で見てわかる見通しを立てるのは全ての子供たちに有効なのではないでしょうか。

https://twitter.com/Koukakurou/status/627693555033595904

うちの書くことに少し困難がある息子も、鉛筆で紙に書くことを嫌がったのでタブレットを使って指でなぞりがきをすることで多くの漢字を覚えていきました。

学習を出来るだけ楽しいものにしていくことは困難を小さくしていきます。

今は楽しいアプリで学べるものがたくさんあります。

nanaio.hatenadiary.jp

 ipadなど電子機器を使っての支援は次回書きたいと思います。

 

読み・書き・計算等の苦手を改善・克服するための特別支援教材||NPO法人 スマイル・プラネット|NPO法人 スマイル・プラネット

こちらのサイトには読み書き困難のお子さんのための認知特性別漢字プリントがダウンロードできます。

 

読み書き困難支援のための参考書籍

 上記したもの以外の@Koukakurouさんがお子さんの支援のために参考にされた書籍をご紹介します。

吃音・難聴・読み書き障害の子へのICFに基づく個別指導 (特別支援教育ONEテーマブック)

吃音・難聴・読み書き障害の子へのICFに基づく個別指導 (特別支援教育ONEテーマブック)

 
99までのたし算・ひき算―特別支援 <5‐2進>タイルで教える

99までのたし算・ひき算―特別支援 <5‐2進>タイルで教える

 
なにがちがうの? LD(学習障害)の子の見え方・感じ方 (新しい発達と障害を考える本)

なにがちがうの? LD(学習障害)の子の見え方・感じ方 (新しい発達と障害を考える本)

 
特別支援教育 実践のコツ: 発達障害のある子の〈苦手〉を〈得意〉にする

特別支援教育 実践のコツ: 発達障害のある子の〈苦手〉を〈得意〉にする

 
edu (エデュー) 2013年 08月号 [雑誌]

edu (エデュー) 2013年 08月号 [雑誌]

 
教室の中の気になるあの子から発想した教材・教具 (特別支援教育ONEテーマブック)

教室の中の気になるあの子から発想した教材・教具 (特別支援教育ONEテーマブック)

 
イラスト版 発達障害の子がいるクラスのつくり方―これが基本子どもが困らない35のスキル

イラスト版 発達障害の子がいるクラスのつくり方―これが基本子どもが困らない35のスキル

 

 

https://twitter.com/Koukakurou/status/627755870605017088

https://twitter.com/Koukakurou/status/627756716344475648

https://twitter.com/Koukakurou/status/627757196034490368

その後、ハッシュタグ #宿題やろうぜ で引き続き学習障害の宿題対策についてつぶやいていらっしゃいます。ツイッターで検索してみてください。

学習障害にも様々なタイプのお子さんがいらっしゃいます。

他にこんな工夫で出来るようになったよ!こんな便利なグッズがあるよ!などアイディアがありましたら、是非コメント欄にてご紹介いただけるとうれしいです。

(承認制にさせていただいておりますので時間差がある場合がございます。)

多くの困っている子どもたち、保護者の方々、教育関係の方々へ皆様のアイディアを共有できたらと思います。

次回は

「読むための工夫と支援グッズ」

「電子機器の活用」

「ビジョントレーニング」など

の3本でお送りしま~す!じゃんけんぽん!

※ 続きを書きました。

nanaio.hatenablog.com

スポンサードリンク

 

nanaio.hatenablog.com

nanaio.hatenablog.com

nanaio.hatenablog.com

nanaio.hatenablog.com

当ブログはAmazonアソシエイト・プログラムの参加者です。

当ブログではGoogle AdSenseを利用して広告配信をしています。