ソーシャルスキルトレーニング SSTカードとSSTボードゲーム
今日は娘の通級指導教室の日でした。
夏休みの間にあった懇談でソーシャルスキルトレーニング(SST)を
もっとやって欲しいとお願いしていました。
ソーシャルスキルトレーニングとは
適切に対応できる対人行動を学ぶものです。
自閉症スペクトラム特性による認知のずれと臨機応変に対応できないことと
一つの経験が他の場面に結び付けにくいことなどから
こういう場合はこうした方がよい、ということを
ひとつひとつ教えて行くことがうちの子には有効です。
たぶん定型発達のお子さんの場合は周りを見てまねたり
似たような経験から応用が効いて対応できることも
アスペルガーを持つうちの子達には難しいことなのです。
自然に結びつかないから手動でつなげていくしかありません。
マニュアル車とオートマチック車のような違いです。
例えば、家で娘か息子のどちらかが
うっかり相手に痛い思いをさせてしまった場合、
息子はどうしていいかわからず黙ったまんま固まっています。
娘は「わざとじゃないし!!!」ととっさに保身に走り逆切れします。
ほっておけばそのまま大ゲンカに突入。
どちらもどう振る舞うのが適切かと言うことを知らないのです。
こうすればトラブルは回避できる言動をひとつひとつ教えないと
自然には身に付きにくいのです。
学校や幼稚園で周りの子が適切な対応をとっていても
それをみて学ぶということはおそらく難しい。
間に入って、わざとじゃなくても人を傷つけることは誰にでもある
それでも人に嫌な思いをさせたのは自分だと言うことは事実だから
3秒以内にごめんなさいを言うといいよと
(後になるほど言いにくくなるし喧嘩になる前にやろうと言う意味で3秒です)
何度も何度も繰り返し教えてきて最近は結構な割合で出来るようになりました。
もちろんその場の状況や機嫌によって出来ないこともあります。
こういう場合どうしたらいいのかをケースごとに積み重ねていく必要が
うちの子供達にはあるようです。
ただ、家で出来ることは家族の中の人間関係だけ。
学校や同級生の間で起きる出来事とはまた違います。
そのためにSSTでパターンを出来るだけ多く学んで欲しいと思っていました。
今日の通級指導教室でSSTをやって下さったのですが
使っていたのはこのSSTカード
学校でよくあるトラブルが起こりそうな状況を書いたカードで
裏には状況の説明やどう対応したらよいのかが書かれてあります。
部屋の外から耳をそばだてて聞いていたので
全部は聞き取れませんでしたが絵を見て状況を娘に尋ね、
こんなときにどうする?とかこの人はどういう気持ちになるだろうなどの
話をして下さってたようです。
素晴らしいと思ったのは娘がどういう答えをしても
必ず一度肯定して受け止めて下さっていました。
その上でよりベターな対応を納得いくように説明して下さいました。
この絵カード、小学生向けだけでなく
幼児向けや中高生版もあり、連続絵カードなどのシリーズもあります。
前からこのSSTカードの存在は知っていましたが
なんせいいお値段(汗)
通級でお願いできる機会があったのでよかったです。
もし、支援を受けたくても受けられない状況にある方や
ご家庭で療育を考えられている方にはとてもいいツールだと思います。
こういう本でやり方を勉強されるのもいいかもしれません。
それともう一つ、通級で使ってコレいい!と思ったのがこのボードゲーム
すごろくになっていて先生と娘と私の3人でやりました。
amazonの商品説明から引用させていただきます。
「●子どもたちが日常生活で体験しているトラブルを「地域」「授業中」「給食・掃除」「休み時間」の4場面から選び、200枚のカードにしてあります。
●カードは、トラブル解決のために用いるソーシャルスキルを「ストレスマネージメント」「助けを求める」「アサーション(自己主張)」「対立解消」に分けて組み立てられています。
●カードには、好ましくない行動がひとつ、望ましい行動が二つ書いてあります。
活用事例:朝のSHRで数枚のカードについてみんなで答えを考えたり、5~6名のグループに分かれてボードを用いてゲームを進めることができます。質問カードは学年別・学校の場面別に分かれていますので、これらを組み合わせることによって、児童の発達度合いに応じた使用が可能です。正解を覚えるのではなく、「これをやったらどうなるだろう?」という想像や考える力を育てることが目的なので、活動中に指導者が介入してゆくことが大切です。 」
Amazon.co.jp: イラストやゲームを使って楽しくコミュニケーショントレーニングができる SST教材 SSTボードゲーム なかよしチャレンジSSTNC-01: ヘルス&ビューティー
これも同じく先生は娘の選んだ答えを決して否定せず進めていました。
これ家で息子も混ぜてやりたい!!って思いましたが
お値段たっけーーーーーー(@o@) 8000円超えてるし。
なので貧しいうちでは買えていません。。。。
通級でお願いします(ToT)
これは低学年向けで、別に高学年向けのものもあるそうです。
地域によっては知的障害のない発達障害児の支援学級がない、
あっても通級指導教室だけで待機状態で通えなかったり
療育を受けたくても地域に合うところがないなど、
支援が必要なお子さんでも受け皿がない、
もしくは情報がなくたどり着けないでいる方はたくさんいると思います。
SSTは知識をもった専門家の方がやるものでしょうが、
専門の方の指導を希望しても出来ない状況の場合
本などで学んで家庭療育も不可能ではないのではと思います。
ご興味のある方はお試しください。
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