うちの子流~発達障害と生きる

発達障害を持つ子供たちとの日々をつづります。

スポンサードリンク

怒りのコントロール 娘のアンガーマネジメント

娘の怒りのパニックと人をコントロールしようと意地になることは

このブログでも何度か書いていますが、

先日激しく爆発しました。

いつも通り最初のきっかけよりも私を思い通り動かそうと

完全に意地になっていたのでタイムアウトと言ったのですが

やろうとしません。

娘が動かないなら私がタイムアウトして冷静になってくると

言って立ち上がっても手を掴む、服を引っ張る、叩く押す。

力ずくでも離れようとしません。

もうとにかく人の動きを邪魔することで頭がいっぱい。

力ずくでやれば自分の希望がかなえられた経験だけはさせたくないので

人を不快にする行為があったら絶対に人はあなたの言うことを聞きません、と

娘に言い続けました。今までもずっと言い続けてきました。

家族と言えどもあなたの手足ではなく別の感情をもった人間なのだから

思い通りには動かない。それがパニックの娘には許せないのです。

これ以上私も怒りたくないので無理やり風呂場にこもりました。

風呂場のドアを娘が力いっぱい叩き続けます。

壊れるかと思うほどガンガンやってきます。

これではとても冷静になれないので私もブチ切れて怒鳴ると

娘は私を叩く蹴る絶叫すると大暴れしました。

 

なにか自分の中でぷつっと切れたような気がしました。

 

今まで娘に対して伝えてきたことはいったいなんだったんだろう。

娘と一緒にがんばってきたと思っていたことは

ただの私の押しつけで

いくらがんばっても戦ってもこの子はこういう子なんだと。

もう諦めて、どうにでもなれって思ったほうがいいのか。

なんだか抜け殻になったような気持ちで

その後しばらく娘と目を合わせることも出来ませんでした。

いつもなら寝顔を見ては怒鳴ってごめんねと反省するのですが

今回はそんな感情すら沸きませんでした。

娘が何を言ってきても感情が動かなくなりました。

嫌いになったとかではなく娘に対する愛情が枯渇したように感じました。

そんな自分が益々嫌になる。

娘の怒りを受け止め昇華させてあげることが出来ないような母親に

育てられることが娘の不幸かもしれない。

決定的な「相性の悪さ」を感じました。

親子だから、血がつながっているから分かり合えるなんて

ただの幻想なんだ。

 

そんな姿を見てか、娘は冷静になった後に

自分から本を取り出して読み始めました。

 しばらく前に購入した本ですが

怒りはどういうものか、怒ることでどういうことが起きるのか

怒りをコントロールする方法も具体的に何種類か書かれている

子供向けのアンガーマネジメントの本です。

怒りの消火法として

○ひと休みしよう。

○水をかける考え方をしよう。

○怒りを安全に吐き出そう。

○解決したり、先へ進んだりしよう。

それぞれの考え方やトレーニング法がとてもわかりやすく書いてあります。

 

娘は自分の怒りのコントロールの必要性を身に染みて感じたのでしょう。

以前読んだ時より食い入るように見ていました。

その中で見つけたのが怒りを爆発させずに消火出来た時に

長いひもに結び目をひとつずつ作っていくという方法。

この結び目がいくつになったらご褒美と決めておくのです。

これを自分からやりたいと言って始めました。

今、結び目が3つたまりました。

あれからあまり怒りのパニックはしないようになりました。

またこの前のようになるの?と軽い警告で引くように。

一度で全くなくなることはないでしょうが

彼女なりに必要性を感じて自分で行動しているのは

我が娘ながらすごい成長、えらいなぁと思います。

娘の行動をみて凍っていた私の心も少しずつ溶けて行きました。

 

娘は元々家族にものを頼むときも女王様状態で

「ティッシュとって!遅い!」と

私の命令が聞けないのかとばかりの口調でした。

瞬間湯沸かし器ですし、自分の事で頭がいっぱいですし。

SSTの効果とひとつひとつそういう時はこういう言い方と

理由を話しつづけてきた結果、今では

「ティッシュとってくれる?ありがとう」と

トラブルになりにくい言い換えはかなり出来るようになりました。

何年もかかりましたが・・。

ただ、パニックの時だけは全くそんな余裕はなく

とにかく意地のかたまりになってしまいます。

自分の思う通りに人が動かぬことが許せず怒り、攻撃してきます。

 

外では全く人に対してそういう行動はしません。

家族に対してだけです。

家族ということで余計に自他の境界が曖昧になる、

自分をどうしてわかってくれないのか怒りがわくのでしょう。

なので学校でこういう問題を起こしたことはないのです。

学校で我慢している分、家でそのストレスを受け止めてやれれば

よいのかもしれませんが、

一番身近な人を激しく傷つけるような吐き出し方では

将来彼女が自分にとって大切な人に愛されない人間になってしまう。

いつか周りが心を閉ざして本当に孤独になってしまうのではないかと

思うのです。

これが本当の娘の姿かもしれません。

これをどうにかしようとするのは矯正しようとすることだと思います。

持って生まれた性質を矯正しようとすることは

娘にとっても強いストレスと甚大な努力が必要です。

それでも人間は一人では生きていけない。

人と接触しながら生きて行く上では

どんな身近な人であれ、自分の思い通りにならないことを

自分とは違う考えと意思を持ち、行動を決定する権利があることを

頭で理解するだけではなく心で腑に落ちるまで感じないと

娘自身が生き辛い人生を送ることになると思うのです。

 

一時は私自身も抜け殻状態だったのですが

我慢が出来たらすかさず褒める、

優しい言い回しが出来て人と仲良くやっていけることが

自分が気持ちよく過ごせることだと実感していく。

この積み重ねが出来れば

少しずつでも娘は変わっていくのではないかなと

ここ数日の姿をみて思えるようになりました。

本を取り出し自分からなんとかしようという意欲があれば

きっと乗り越えられるよね。

娘にとってもっといいサポートのやり方はないか話し合い考え

私自身も変わっていく努力をしないといけない。

再び、娘と共に前を向いて歩きたいと思います。

スポンサードリンク

 

「療育的なこと」の関連記事

当ブログはAmazonアソシエイト・プログラムの参加者です。

当ブログではGoogle AdSenseを利用して広告配信をしています。