うちの子流~発達障害と生きる

発達障害を持つ子供たちとの日々をつづります。

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がんばらない子育て、家族を守るための自分のペースの作り方

ご相談のメールをいただきました。ご承諾をいただいたので転載させていただきます。

 私はシングルマザーで子供はADHDです。

 

現在週1回の通級に行っているのですが、普通級にはお友達が出来ず、

学校に居る事が辛いとの事で、今は毎日車で送り迎えをしています。

 

正直、仕事と子育てで毎日ヘトヘトで自己嫌悪の毎日です。

 

普通級で子供が辛いのなら、私は支援級に入れたいと思うのですが、

通級の先生は一度支援級に行くと普通級には戻れないから、

もう少し頑張りましょうとおっしゃいます、、、。

 

NANAOさんの様に上手に導きが出来ていなく、

子供の能力を伸ばすことも出来ていません。

 

外では我慢しているので家では暴言の嵐の中、

将来の事を毎日不安に感じています。

 

勉強は出来なくはないのですが、

勉強する精神状態ではなく、このままでは精神病になるのでは?と心配しています。

 

もし宜しければ

仕事と子育ての両立、、

子育てでこんな事が効果があったよというエピソードなどありましら、

ブログに載せて下さると励みになります。

 

1人で子育てをする、責任と重圧で潰されそうで、、

お子さんもお母さんもギリギリまでがんばっていらっしゃるのですね。 

私も現在シングルマザーで、ふたりの発達障害児を育てています。似たような境遇でなくても、同じようにお子さんの将来への不安、日々の子育てで疲弊している方は多いのではないでしょうか。

我が家の子育てが人様の見本になるようなものではないですが、私自身は精神的にも切羽詰ったところもなく過ごせています。抗がん剤で治療中のため、今は外に働きに出ていませんが、貧しいながらも生活もなんとか成り立っています。

 

子育ても日々の生活も長い時間つづけていかなくてはならないものです。

瞬発力でがんばることもできるでしょうが、人は全速力で走り続けることはできません。そんなことを続けていたらいつか体や心が壊れてしまいます。

そうなる前に、自分のペースを掴み、時には休み、時には歩きを繰り返しながら前に進んでいける方法を探っていく必要があると思います。

と言っても今ギリギリなのに、どうやれば?と思われる方も多いことでしょう。

私なりにやってきた自分のペースの守り方を一例としてお話したいと思います。

 

まわりに頼って分散すること、どこに頼る?

例えば、とても困っている誰かを、あなたひとりで支えることはできるでしょうか?

他人の人生を背負うということは、並大抵のことではありません。

子育てもまた同じこと。子供は自分とは別のひとりの人間です。全てをひとりで背負っていくのは無理があります。

子育てを完全に一人でしている人はまずいません。頼れる身内がいなくても、幼稚園や学校、習い事、福祉、医療、地域の人など、子供は多くの人と関わることで育っていきます。

自分が辛いときは、頼れる先をどんどん増やしていきましょう。ひとりで支えることは大変ですから、それを分散し少しずつ多くの方に助けていただくのです。

でも人に頼ることは、迷惑をかけてしまうと気持ちのハードルの高いものですよね。

そもそも人が集団をなすのは、人は誰しもひとりで生きていけない、互いに支えあう生き物だからですよね。今までも直接でなくとも誰かに支えられ、誰かを支えて生きているのです。辛いときは人に頼り、感謝をし、そしてまた元気になったときに誰かを支えることができればよいのだと思っています。

依存先を増やすことは、もしもの時のためにもリスクの分散になります。私自身、病気になって先がわからないかもしれない状況になってから、子供のためにも頼れる先は多く持ちたいと思いました。

親、きょうだい、友達、福祉、学校、医療、頼れる先はその人の状況によって様々だと思います。私の場合は現在そのほとんどに頼っています。

元夫や子供たちにも頼ることがあります。

副作用で動けないときは家事の手伝いをしてもらったり、困ったことは相談に乗ってもらい、福祉からは子供の手当てやサービスを受けています。

今、身の回りに頼れる人がいない場合でも、福祉のサービスは受けることが出来ます。福祉のサービスは色々ありますが、こちらから助けを求めなければなにもしてくれません。福祉事務所や保健センターの子育て相談などに助けを求めれば、なにかのサービスに繋がることもあります。

今うちが一番助かっているのは放課後デイサービスです。これは福祉事務所で通所受給者証を取得し、民間の事業所と契約するものです。療育などを行っているところや様々なタイプの放課後デイがありますが、うちは宿題や家庭学習をさせてくれること、安心して子供が話せる大人がいること、つまり子供の居場所になってくれているのが一番助かっています。学校まで迎えに行ってくれて帰りは家まで送ってくれます。

放課後デイサービスを利用することで家庭ではのんびり過ごせる時間が増えました。それまではADHDで気が散りやすい娘に宿題をさせるのが本当に大変でした。子供も私もぐっと楽になったサービスです。

nanaio.hatenablog.com

 

 そして、自分が困った時に周りに助けを求める姿は子供たちにも見せて説明しています。子供たちが将来、なにかあれば相談できる先を多く持っておくことは、自立に向けて大切な力になることだと思っています。

 

 自分のキャパシティーを守ること

 これは子育ての先輩であるふみきちさん(@fumikichi2525)に教えていただいたことです。自分のキャパを越えないようにすること。継続するにはとても大切なことです。

人生も子育ても長い道のりですから息切れをしないように。

毎日の家事、育児、仕事でやらなければいけないことはてんこもりです。精神的や肉体的に辛いときは、全てをこなすのは難しいと思います。そんなときは優先順位を考え、極力手抜きをしています。どうしてもやらないといけないことだけに絞り、後はすっぱり諦めます。

これは人によって価値観が様々なのですが、私の場合は家事を手抜きしています。動けないときは、お皿洗いは一日分まとめてやる、掃除もたまにでいいや、お米も毎日炊くのが大変だからめいっぱい炊いて残りは冷凍、食事も簡単に作れるものを常備し、洗濯も毎日じゃなく洗濯機いっぱいになってから。子供にも手伝いをお願いし、料理の練習を兼ねて夕食の一品をおまかせしたりします。その他ありとあらゆる効率化と手抜きを実施しています。

手を抜いても今は最低限日々が回るようにすればいいと思っています。これはやらなければ落ち着かない人には向かない方法かもしれません。

通院やPTAなどいろいろと用事がありますが、それ以外の外出のスケジュールも極力入れない。しんどい時は自分が好きなことをしてリフレッシュする時間を作るようにしています。最近は副作用のためほとんど昼寝ですが。

 キャパを超えた状態が長引けば精神的にまいってしまいます。親に余裕がなければ子供にも悪影響を及ぼしてしまう。だから、無理やりでも削れるものは削り、自分の時間を持って気持ちに余裕が持てるようにしたいと思っています。

大切なもののためにいろんなことを前向きに諦める。

そのための手抜きは自分と子供たちの生活を維持するために必要なものと割り切って、罪悪感をもたないことにしています。(単なるぐうたらかもしれません)

子供なんてごはん食べさせてお風呂入れて、衛生的にさえしとけば勝手に育つくらいに開き直って自分の余裕を優先しています。

きっちりお世話を焼いて毎日きーきー言っている母よりも、だらしなくても毎日笑っていられる母のほうが子供たちにとってもよいことだと思っています。

子供たちにもつかれた~今日はしんどい~めんどくせぇ~などと弱音を吐いています。

子供のことも、自分で出来ることは手伝いません。休みの日の昼ごはんは自分で作れるものは自分で作ってもらいます。

出来ないことをお世話するのは親の役目ですが、一番大事な親の仕事は子供に生活力をつけること。できることを増やすのが親の仕事なのでできることは手伝いませんと子供たちにも宣言しています。

(娘はめんどうなことは極力人にやらせようとする策士なので負けずに戦っています。)

家の中のことはこうしなきゃいけないって思い込みやこだわりがあって、やめてみたら意外といけるじゃん?ってものもたくさんあります。

辛い、しんどいと助けを求めれば、自分の身の回りにも意外と助けてくださる方が現れたり、いろんな福祉の情報をいただけることもあります。

 

 お子さんのサポート

 ご相談くださった方のお子さんと同じく、うちの息子もこの1年ほど朝からなかなか学校に行けず、遅れて私が毎日教室まで送っていっています。息子の場合はいろいろな過敏やかんもくなどがあり、学校生活の刺激が多すぎて疲れてしまうようです。支援学級に在籍していますがそれでもなかなか難しいです。

ご相談くださった方のお子さんも学校のことでキャパオーバーされていらっしゃるのかもしれません。

支援学級に行くと戻れない、というのはかなり地域差があるようです。うちの子供たちの学校は支援学級から通常学級に転籍は可能ですし、実際に転籍されるお子さんもいます。地域によっては中学の支援学級から公立の高校進学が難しいところもあり、そのあたりは実態を知る人から情報を得る必要があると思います。

息子の場合は担任の先生と何度も話し、学校生活の負担を少しでも軽くなるよう様々な支援をしていただいています。支援学級では刺激をカットして集中するためにひざかけを頭からかぶって勉強したり、交流学級の授業では音が聞き取りにくいためにデジタル耳栓を使っています。

学生ボランティアというものがあるとツイッターで情報をいただいたので、学校にお願いをして理系の大学生の方に来ていただくことになりました。週に一度ですが、息子は自分の好きな数学や物理の話ができるのでその日はとても楽しみに学校に通っています。

同級生とは興味の対象が違いすぎてなかなか話が合わない、なにか学校に来ることに楽しみがあればというこちらの希望を聞いてくださいました。

お子さんが学校で困っていることがあれば、ケース会議をお願いしてみるのもよいかもしれません。ご相談メールをいただいた方でしたら通級の先生、担任の先生、特別支援コーディネーターの先生などにお願いするとよいと思います。

学校と話し合いお子さんの困っていることに対してなにか学校でサポートを探り対策ができるかもしれません。娘も通常学級に通っていますがいろいろなサポートをケース会議でお願いしてきました。

nanaio.hatenablog.com

学校の理解や支援体制によってうまくいくいかないがあるでしょうが、お子さんの学校での困りを軽減することが出来れば、家庭での様子にも変化があるかもしれません。 

家であまりに荒れているのでしたら、医療や心理士さんと繋がって相談してみるのも一つの方法です。

お子さんも保護者の方と同じくキャパオーバーしないように調節することが大切だと思います。二次障害を防ぐためにも、そこはちょっとだけがんばって交渉してみてください。

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子供の能力を伸ばす?

うちの息子はわかりやすく極端な興味の偏りがあったために算数や数学で伸びてはいますが、これは本当にたまたまなのです。IQで言えば娘も息子とほぼ同じ高い数値が出ていますが、娘の場合は勉強もめんどくさい、興味もあちこちに飛び散っているためにこれといってなにか秀でたものを持っているわけではありません。

親の私が必死で教育に力を入れているように思われることもありますが、実際にやっているのは子供の興味に沿って環境を整えることだけです。

息子が数学に興味があるなら、今の力に沿った書籍、学習動画、学習ゲームなどを探してきて与えているくらいです。娘の興味はあちこちに飛ぶのですが手芸に興味をもてば100均で道具一式そろえる、音楽に興味をもてばキーボードを用意する、などです。色々と興味の対象はかわりますが、そのうち自分が好きなことを見つけてくれたらいいなと思っています。

子供たちの性質上、興味の持てそうな本は本棚に片付けず、寝室やリビングにおいています。目に付くところにおいておけば自然に手にとって読みふけっています。

夕食の時間は録画した科学番組などを流せば食い入るように見ています。映像などの強い刺激はADHDの娘の大好物なのでその特性を利用し学習しています。

本当に単純に、子供が興味を持てそうなものを探してきて使えるようにしている、ただそれだけなのです。

子供は、自分が強い興味をもてば、そういう時期が来れば勝手に伸びていくものだと思っているので、なにかの才能探しなど特にする必要などないと思っています。

いろんな人と関わり情報を得て見える世界を広げていく、その機会を用意する、親に出来るのはそれくらいのもので、後は子供たちが自分で探していくことです。

なにかの才能があるから幸せになれるわけではありません。好きなものがある、楽しめることがある、それが他人に比べて特別でなくとも、生きていく上で大切なことなのではないでしょうか。

 

仕事と家庭の両立

私の場合、収入は深夜のパート勤務(昼は子供の用事が多いために深夜に働いていました)とブログからの広告収入と母子家庭の手当て、養育費などで生計を立てていました。今年の春から抗がん剤治療をしているために今はパートで働くことはできず、ブログもほとんど更新できず、毎日寝てばかりの日々でした。

がん保険もありませんので、今は足らない分は多少の預貯金を切り崩しながらなんとか生活しています。

金銭面でも優先順位を考え、子供の教育にお金をかける(といっても出来る範囲で)ぶんだけ他を色々あきらめています。

家計を考えれば無理をしてでもパートは続けたかったのですが、キャパオーバーしない、今は自分が元気になるよう養生するのが一番だと思いました。

母子家庭でフルタイムのお仕事と子育て・家庭の両立はとても大変なことだと思います。出来るだけ省けることは省き、少しでも自分の時間をもてるようになるといいですね。

がんばった自分にご褒美としてちょっとしたスイーツをこっそり食べたりしています。しんどい、辛いと思ったら自分を甘やかします。自分と家族を守るために。

弱音はどんどん言葉にして吐き出しましょう。相談を下さった方も、こうして誰かに相談する力がある。自分がしんどいと言えるというのは大切なことだと思います。

私はいつもツイッターで弱音を吐き散らしてみなさんに力をいただいています。自分の心の澱を流す作業です。

 

 これは投薬のことについてつぶやいたものですが、投薬を勧めているわけではありません。娘にとって必要なものであるという話です。

発達障害児に関わらず、小さいお子さんを育てている方は日常をまわすだけで十分がんばりすぎていると思います。ひとりでがんばらないこと、省けるものは省いて楽をして、時には自分を甘やかして英気を養いましょう。

 最近、これを買ってみました。

 ちいさな枕サイズのマッサージャーで価格も3千円台とお手ごろ。肩や腰など好きなところに当ててリラックスできます。

これは自分用に買ったのですが子供たちもお気に入り。毎日かかさずやっているようです。凸凹のあるうちの子供たちは体の力のバランスにも偏りがあり、疲れるのでしょうね。寝る前にマッサージでリラックスして気持ちよく眠りについています。

15分で自動的に切れるようになっているのでそのまま寝ても大丈夫なので安心です。

ビーズクッションと一緒ならマッサージのあたる強さを調節できるので本当にダメになりそうな心地よさです。

副作用のためか体のあちこちが痛いので、これでひと時の極楽を楽しんでいます。

 

自分を守れなければ人を守ることも出来ません。

大切な家族のために、自分が継続出来るペースを見つけてください。人と同じでなくてかまわないのです。

周りでとやかく言ってくる人は、あなたのお子さんにもあなたの生活にもなんの責任も取ってくれません。気にせず自分を守ってください。

がんばりすぎず、今日もゆるゆる行きましょう。楽をするのはいいことなのだ!

お金に余裕があるなら食器洗い機でもルンバでもじゃんじゃん導入してしまいましょう(ルンバほしいなぁ・・うちは手が届きません><)

今週の金曜日、いよいよ乳がんの手術になりました。大人になった子供たちを絶対に見たいので、がんばってきます。(私は麻酔で眠っているだけなんですが)

みんな!オラにパワーをわけてくれ!!

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