うちの子流~発達障害と生きる

発達障害を持つ子供たちとの日々をつづります。

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多動児にとってハーネスは命綱です。世間の皆様のご理解をお願いします。

このようにひもで繋がれたお子さんを見かけたことはありませんか?

Jeepジープ製 セーフティハーネス(迷子防止・子供・キッズ・幼児・ベビー)

これはハーネス、迷子ひもなどと呼ばれているものです。

私も子供が産まれて間もない頃は他のお子さんがつけているのを見て

(なんだか犬みたいだなぁ・・)と思っていました。

しかし、いざ自分の子供が歩き出してみると、突然道に飛び出す、

制止しても全く聞かない、手をつないでいても全力で振り払い、

レジでお金を払う時など両手がふさがれた一瞬で姿を消してしまう。

多くのお子さんでも何度かはあることでしょう。

しかし我が娘はいつもこの調子で、

一瞬の気のゆるみが命取りになりかねないことばかりでした。

娘は、のちにAD/HD、注意欠陥多動性障害と診断されました。

(他に広汎性発達障害、アスペルガー症候群も診断されています。)

 

現在は小学生となりそこまで無謀なことは少なくなりましたが

幼少時の育児目標はとにかく「死なせないこと」でした。

診断がついたのは4歳。

一番大変だった1、2、3歳の段階では

自分の娘に障害がある事も、他のお子さんと自分の子供がそんなに違うことにも

全く気付いていませんでした。

なのでハーネスをすごく使いたいと思いながらも

自分も(犬みたい)と思っていただけに周りから必ずそう思われるだろう、

ほとんどの人が使わずに子育てしているのだから

私のしつけの方法がまずいのだろうと思っていました。

結局ハーネスに手を出せずに過ごしてしまいました。

たまたま運よく大きな事故にも会わずに育ってくれましたが

子供の命を守る為に使うべきだったと今でも思っています。

 

同じくADHDを持つお子さんの保護者である、まうどんさんの

ブログを読ませていただきました。

1、2歳のあこ(2) | 迷走する母まうどんのブログ(仮)

1、2歳のあこ(2)の補足 | 迷走する母まうどんのブログ(仮)

画像出ませんでした。スミマセン。

かわいらしい漫画でハーネスを使っていた時に

周りから言われたことを書いていらっしゃいます。

「まあ、かわいそうねぇ。今はそんなのを使うの?犬の散歩みたいじゃない」

この類のことを、道で会った人によく言われました。

外で逃走されると生死に関わる。

そんな理解されにくいことを説明するのも面倒でした。

お気持ちはよくわかります。。

発達障害児の育てにくさを話してもたいてい返ってくるのは

「子供はみんなそんなもんよ~」

確かに多くのお子さんにあることかもしれません。

明らかに頻度も程度も違うことはなかなか理解されません。

熱を出したといっても、たまに37度の微熱を出すのと

毎日39度の高熱を出しているのと同じと言われているような感覚です。

 

ADHDは生まれ持っての脳の機能障害です。

注意力のコントロールが難しい、衝動性が高い、多動という特徴があります。

特に小さいうちは親のしつけでなんとかなるものなどではありません。

ある程度大きくなっても頭ではわかっているのに衝動的に動いてしまたり

しなければならないことに取り掛かる事が難しかったりします。

 ADHDについてはこちらにわかりやすい動画があります。ご覧ください。

もし、外でハーネスをつけているお子さんを見かけても

(犬のようだと思ってしまうのは仕方がないかもですが・・)

その保護者の方を責めるような言葉をかけないであげてください。

親が手を離さずに見ていればいいと思うかもしれません。

しかし、現実問題として両手を一切使わずしてでは

買い物一つこなすことはできません。

レジでお金も払えません。

子供が一人ならまだ頑張れる場所もあるでしょうが

二人以上いる場合もあります。

私も下の子が生まれ赤ちゃんと多動の娘を連れての買い物は

もう二度と家から出たくないと思うほどの疲労でした。

中には感覚過敏を伴い、手をつなぐどころか触られること自体を極端に嫌がり

無理をすればパニックを起こすお子さんもいます。

多動児にとってハーネスは虐待ではありません。

お子さんを守る為の大切な命綱なのです。

 

もちろん多動児と診断されていないお子さんでも

活発なお子さん、きょうだいが多くて目が配れない場合などでも

ハーネスはお子さんの安全のためにとても有効なものです。

ハーネスをつけている=多動児というわけではありません。

 

大人も一人一人違うように

子供も同じようにしつければ同じように育つわけではありません。

ADHD、自閉症スペクトラムをはじめとする発達障害は

生まれつきの障害だと言われています。

多くの場合、見た目で障害があるとはわかりません。

ぱっとみは躾の出来ていない行動をとるかもしれません。

ご迷惑をかける行動をしてしまうことがあるかもしれません。

もちろん障害児だからといえ、なにをしてもいいわけではないのは

重々わかっています。

なにかあるたびに申し訳ないと身の縮こまる思いでいます。

迷惑をおかけしては頭を下げ続け、

どうすれば子供に分かるように伝えられるか日々試行錯誤をしています。

障害特性によって全ては無理な場合もありますが

最低限の公共マナーを身に付けさせるべく努力を重ねています。

多くの保護者の方は必死で我が子と向き合い子育てをしています。

精神的にギリギリのところまで追い詰められながら

育てている場合も少なくはありません。

発達障害児を育てる母親のうつ病率は一般の母親の3倍だという資料を

支援者の方に見せて頂いたこともあります。

多くの方にこういう見た目でわからない障害を抱える子供達も

いると知ってもらうことで

おだやかに見守っていただける方が増えて欲しいと願っています。

せめて、子供の命綱であるハーネスを批判するような言葉をかけ

保護者の方をより一層追い詰めるようなことが

少しでも減ることを願ってこの記事を書きました。

何卒、多くの方々のご理解をお願いいたします。

そして今まさに多動の小さいお子さんを育てていらっしゃる保護者の方へ

世間の目に負けることなくハーネスを使うことを検討してみてください。

うちはたまたま無事事故に合うことなく今まで来ましたが

本当にいつ死んでも不思議はないような状態でした。

ほんの数年の間です。

たった一本のひもでお子さんの命を守ることができるのです。

大切な小さな命を奪う悲しい事故が少しでも減りますよう祈っています。

※6月3日追記

タビトラさん(@tabitora1013さん)のツイートが大変興味深く引用させていただきました。

子供の交通事故の原因は特に6歳未満だと飛出しが圧倒的に多いデータを載せて下さっています。

多動児関係なく小さいお子さんには飛出しは起こりうることです。たった一度のことが、一瞬の出来事が大切な命を奪うことになりかねません。

これを防ぐためにハーネスは有効な手段であることを是非多くの方に知っていただけたらなぁと思います。

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※追記※

おかげさまでたくさんの方々にアクセスしていただいております。

本当にありがとうございます。

私自身多くの方に知って欲しいと記事を書いたにも関わらず

反響の大きさに驚き戸惑っている始末です。

コメントやブックマークコメント、言及記事など目を通させていただいており

多くの方に共感やご理解をいただき本当にありがたく思っています。

中にはこの記事で不快な思いをされた方もいらっしゃるようです。

私自身偏りのある未熟な人間です。

文章力もなく配慮に欠けていた部分もあったと思います。

多くの人の目に触れるところにこのような文章を上げる以上は

私個人への批判は真摯に受け止めたいと思います。

様々なご指摘ありがとうございました。

重ねてお詫び申し上げます。

読んでいただけた方がどのような感想やご意見をお持ちになるかは様々です。

私個人への批判を書かれていらっしゃる方への更なる批判は

お控えいただけますようお願い申し上げます。

コメントは承認制とさせていただいております。

現時点では全て承認させていただいておりますが、

私個人への批判ではなく障害児・者やそのご家族に対する批判などは

他の読者の方々を傷つけるものとなってしまいますので

承認をお断りさせていただきます。

何卒ご理解をお願いいたします。

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