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うちの子流~発達障害と生きる

発達障害を持つ子供たちとの日々をつづります。

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「ともだち100にん」要りますか?

入園、入学、進級の時期ですね。おめでとうございます。

うちの子供達も昨日が始業式でした。娘は4年生、息子は2年生になりました。

発達障害があると予測のつかないことに強い不安を覚えるお子さんは多いです。

環境が大きく変わるこの時期は不安定になるお子さんも多いようです。

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入園や入学などで新しい環境になり

お子さんにお友達が出来るだろうかと

不安に思われる保護者の方も多いのではないでしょうか。

自閉症スペクトラムは社会性やコミュニケーションに困難を抱える障害。

お友達関係は特に気になるところです。

 

娘は自閉症スペクトラムですが積極奇異型で人と関わることが大好きです。

小さい頃は公園やお店で同世代の子供を見つけては話しかけ

その場で友達になって一緒に遊ぶような子でした。

幼稚園の体験入園でもすぐに遊ぶ友達を見つけて楽しくやっていたので

お友達はすぐに出来るだろうと思っていました。

ところが幼稚園に入ってみるとお迎えの後の園庭解放で

全くお友達と遊ぼうとはせず私と遊びたがるようになりました。

保育中の子供達を見る機会があるママさんに

「いつも一人で遊んでいるよね」と言われとても焦りました。

あれだけ人と関わることが好きな子なのに

きっとうまく仲間に入る方法がわからないんだと思い込み

園庭解放の度に「入れてと言ってみようか」などと促し続けました。

なんとかお友達と遊ばせようとしていたのです。

しかし娘はちょっと参加してはすぐに私の元へ戻ってきます。

ある時、クラスメイトが娘に一緒に遊ぼうと声をかけてくれました。

せっかくお友達が誘ってくれているのだから遊んでおいでという私に

娘は頑なに拒否をしました。

誘ってくれたお友達のこともあり何度か言ってもダメでした。

その夜のことです。

いつもはぐっすり眠って途中で起きることが全くない娘が

いきなり起き上がり叫び始めました。

「いやだ!痛い!遊ばない!お友達と遊ばない!!痛い痛い!!」

特に怪我も何もしていない自分の手のひらの痛みを訴えます。

明らかに様子もおかしく、なんとか落ち着かせようと

抱きしめようとしましたが触ることも拒否し叫び続けています。

このまま娘が壊れてしまうのではないかと私も恐怖でパニックになりそうでした。

30分ほどで落ち着きぱたっと眠ってしまいました。

その夜は数回、同じことを繰り返しました。

フラッシュバックの始まりでした。

 

フラッシュバックとは鮮明な記憶がよみがえり、

今まさに目の前で起きているかのごとく再現されるそうです。

強い記憶は経年劣化しない自閉症脳の特性も関係しているのでしょう。

娘は夜寝ている時に突然起こりますが昼間に起きる人も多いと聞きました。

 

私が友達と遊ぶよう促すことが娘にとって大きなストレスとなっていたようです。

後々、娘と話したり様子を見ていてわかったことですが

娘は一対一の関わりはお互いの意見をすり合わせて遊ぶことは出来るのですが、

複数の関わりは、相手に合わせないといけないことが多く

やりたくないことでもうまく断れなかったりで

娘にとっては長時間耐えることが難しいのです。
 
そんな思いをするよりは自分の自由にやりたいことをやるほうがいいと

娘は気付いたようでした。

幸い娘はやりたいことが次々とわいてくるので

誰かと一緒じゃないと困ることも一切なく自由時間を一人で満喫していました。

先生の指示の元、集団遊びは問題なくこなすことも出来ましたし

娘にとってはそれが一番心地よい過ごし方だったのです。

 

私はそれ以降、娘に友達と遊ぶよう促すことは止めました。

悩む私に気付きを下さったのはツイッターで知り合った先輩保護者の方々でした。

友達なんて無理をして作るものではないし、

見守っているうちにいつか気の合う友達が出来ることもあると。

一人で過ごすことが出来るのは決して悪いことではないんだよと

先輩方の言葉で気付かせてもらいました。

私は娘が友達が欲しいはずと思い込み追い詰めてしまっていたのです。

フラッシュバックの原因はそれだけではなく

診断がつく前の私の娘に対する無理解な接し方の問題もあったと思います。

その後のフラッシュバックでは娘はごめんなさいという言葉を繰り返します。

障害ではないかと気付く前はなんとか普通に育てようと私も必死で

なんてひどいことをしてきたのだろうと胸がつぶれる思いでした。

痛みを訴えるのは、娘は痛みに対して過敏と恐怖心が強いためと思われます。

数年間続いたフラッシュバックも徐々に減って行き

この頃やっと起すことがなくなりました。

 

今まで娘を受け持って下さった先生方は娘のこの特性をよくわかって下さり

一人でいることがいけないことだという風潮は作らず

それでいて娘の得意なことを皆にさりげなく披露して

自然に娘の周りに人が集まる形を作って下さっています。

娘が人とストレスなく関わっていけるよう配慮していただいています。

受動型で緘黙傾向のある息子も同じような配慮を今まで受けてきています。

本当にありがたいことです。

娘は友達と約束をして帰宅後に遊ぶことはたまーにありますが、

息子は小学校に入って一度もそのようなことはありません。

それでも学校で息子に声をかけてくれるクラスメイトはたくさんいるようです。

トイレで会う度に算数好きな息子に計算問題を出してくるお子さんもいるとか。

友達と呼べるほど親しいお子さんはいなくても息子も孤独ではないようです。

子供達は今のところ二人とも楽しく学校に通うことが出来ています。

 

お友達がいて同世代の子供同士で関わることで

学べることはたくさんたくさんあるでしょう。

子供の間でしか経験の出来ないような関わりもあるでしょう。

親としてそれを経験してほしい気持ちはもちろん今でも持っています。

でも、子供がそれを望んでいないなら、

そのことが大きなストレスとなるなら

無理に友達を作る必要などないんだなと今では思っています。

友達がいなくても集団の中で自分の居場所を見つけることができたら

それがうちの子供達にとってベストな環境なのです。

 

学校から帰宅した子供達に改めて聞いてみました。

「学校でお友達いなくてさみしいな~って思うことある?」

娘「ない」

息子「んー、ない」

2人とも即答でしたw

 

「ともだち100にんできるかな」

入学式でも子供達が歌いました。

「みんななかよく」幼稚園でも小学校でもよく言われること。

皆仲良くなんて大人だって難しいですよね。

皆と仲良くすることは皆友達になるっていう意味ではなくて

合わない人とも喧嘩をしないようにってことだと子供達には伝えています。

 

コミュニケーションや社会性に困難を抱える発達障害児たち。

交友関係ではトラブルや悩むことも多いでしょうし

それに気をもむ保護者の方々も多いと思います。

そのお子さんの望む交友関係はどういうものなのか、

そのお子さんに合った環境はどういうものなのか、

それをまず見極めることが一番大切なのではないかと思います。

 

私の「子供はお友達がたくさん欲しいはず」という思い込みから

娘を追い詰めてしまった過去の失敗の話でした。

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